東条の書斎部屋

政治ブログをふと作ってみたくなりました。試験的にやってみます。

タイ国王 崩御

はじめに

こんにちは東条です。

昨日、バイトでせっせこせっせこ働いていたら、突然リーダーが

 

プミポン国王が亡くなったってー」

 

なんて話を振ってきたので、また冗談かなーと思ったらマジだったようです。

とても驚きましたし、タイの国内情勢が不安定化したり経済が悪化したりするんじゃないかと心配になりましたね

 

タイという国

タイといえばクーデターが多く不安定な情勢がよく聞きますよね。しかし、そんなタイでも絶対的に安定しているものがあるのです。

それは国王の絶大な権威です。タイは国民の多くは国王に対しての限りない忠誠心を持っております。実際にその民意を汲み取った結果、不敬罪が法律として施行されています。

(国王の写真を損壊してはいけない、誹謗中傷などをしてはいけないなど)

 

タイ国王

タイ国王の簡単な紹介をしましょう。

 f:id:TojoYamato:20161014172231j:image*1

ラーマ9世(通称プミポン国王

チャクリー王朝第9代タイ王国国王で在位は70年(1946年〜2016年)

世界最長の在位期間を誇っておりました。

生まれはアメリカケンブリッジラーマ5世69番目の子息でした。

(え、69番目…?)

1946年6月9日にタイ国王へ即位

冷戦時代に国家を直接統治することはせず、官僚、軍部の利害関係を調停し見事困難な世界情勢を生き抜く手腕を見せた。こうして、ラーマ9世の善政は讃えられ王家の地位は大きく上昇しました。

 

 国王の権威

先ほども述べました通り、タイ国王は絶大な敬愛と崇敬の対象になっていたが、その権威が起こした驚きのエピソードがいくつかあります。 

 

 ・1992年の「暗黒の5月事件」*2

 1992年の「暗黒の5月事件」は、その象徴的な事件であった。ラーマ9世は、政府の武力弾圧によってバンコク市内などが流血の事態に陥った際、軍を背景にするスチンダー首相と、民主化運動グループの民間人指導者チャムロン玉座の前に等しく正座させ、「そんな事で国民のためになると思うか、双方ともいい加減にせよ」叱りつけ騒乱を一夜にして沈静化させた。

 

カンボジア大使館での暴動*3

003年に隣国カンボジアとの間で小競り合いが発生し(プノンペン・タイ大使館焼き討ち事件を参照)、1月30日に扇動されたタイ国民バンコクカンボジア大使館に約500人押し寄せた際に、ラーマ9世は「悪党の言葉に惑わされてはならぬ」と発言、この明快無比な表現が報道され暴徒はただちに解散し事件は終息に向かった。

 

・国中が立ち止まる*4

(国歌が)毎日朝8時と夕方の6時に公共施設、公園、広場、テレビやラジオで流されます。毎日です。
国歌が流れてきているときは歌わなくても、直立不動の姿勢をとる必要があります。この姿勢をとらない場合には不敬罪となります。
ただし、医療や自動車などの運転といった業務に関わっている場合は許されます。

 

・不敬外国人リンチ事件*5

酔った外国人が国王のポスターに排尿したところをタイ国民に目撃され、外国人はリンチされ殺害。警察もこれを黙認し不敬罪の執行として事件はうやむやになってしまった。

これを聞いた国王はひどく悲しみ「殺人は殺人だ。すぐに捕まえるように」と命令を出した。それを聞いたリンチ犯は全員出頭し事件は解決した。

 

とこのように、タイにおいてプミポン国王は絶対的な影響力を持っていたわけです。

 

混乱が起きる?

そこで、タイ政府が恐れていたのはプミポン国王崩御でした。

タイで一番影響力を持っている国王、国民の心の支えであった国王が姿を隠したら…

国中は悲しみに溢れ大混乱が起こる可能性があるのです。

 

日本でも昭和天皇崩御されて以後、国中が自粛ムードに浸り国民の消費活動が著しく低下したことを体験しています。*6

・TV局5局が申し合わせて、「天皇崩御の記者会見」から2日間CMを抜きにした。

・歌番組、ドラマ、クイズ番組はすべて姿を消した。

・昭和末期の自粛ムードがどういうもんかというと、テレビの編成がバラエティ激減とかだけじゃなくて、昭和63年の忘年会、昭和64年〜平成元年の新年会が9割方行われない

日本ですらこの自粛ムードですから、日本人以上の忠誠心を持っているタイでは何が起こるのでしょうか…?

 

もちろん凄まじい自粛ムードが起こることは確実でしょうし、経済が停滞しその波は日本にも来ることでしょう。日本もタイにたくさんの企業が進出していますから注意が必要です。

しかしそれだけではなく、失意のあまり多くの自殺者が出るのではないかということも聞きました。

 

生前の影響力があまりに強かったがための反動はあまりに大きかったことがわかります。

 

最後に

日本も世界に誇る皇室をいただく国家です。

この崩御の問題は他人事では済まされない状態に我が国もいるということ忘れてはなりません。

つい最近も天皇陛下が譲位の意向を国民に向けて伝えられました。

タイの国王を通じて、我々のいただく天皇陛下、皇室について考えなければなりませんね。

 

 それでは、今日はここまでにします。

*1:プミポン国王のタイ国民からの愛され方が半端ない!」『NAVERまとめ』2014年8月11日、<http://matome.naver.jp/odai/2140603449695227201>、平成28年10月11日閲覧。

*2:「ラーマ9世」『Wikipedia』2016/10/14、<https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ラーマ9世>、平成28年10月14日閲覧。

*3:上記に同じ

*4:プミポン国王のタイ国民からの愛され方が半端ない!」『NAVERまとめ』2014年8月11日、<http://matome.naver.jp/odai/2140603449695227201>、平成28年10月11日閲覧。

*5:タイへ行った知人からの証言

*6:昭和天皇崩御の自粛ムードのヤバさがよくわかる事例まとめ」『EMOlabo』2016年8月8日、<http://emolabo.com/showa-zisyuku>、平成28年10月11日閲覧。